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たまには野山に出たら勉強になるかもしれない話

BEN犬猫エキゾの病院、院長石川です。

エキゾチックアニマルは犬や猫に比べたら野生動物に近い動物です。

一部の爬虫類、両性類、哺乳類、鳥類に関しては「ワイルド」と言って本当に野生に居た個体である場合もあります。

繁殖個体でも、野生動物としての特徴を色濃く残している種類も多いと思います。

犬や猫は人間が一万年以上をかけて家畜化して、改良を進めた動物たちです。

一方で、ハリネズミやフクロモモンガは普通のショップに並び始めたのはごく最近の話です。

家畜化された年月が長い程、人間に都合の良い特徴を多く持っている事があります。

逆に家畜化が浅い動物は、野生で生きていくための能力が色濃く残る事があります。

前置きが長くなりました。

時に、外に出て「野外」の動物を見るのも良いのではないかと言う話です。

冬でも山や海に野鳥は居るでしょう。3月以降なら亀も泳ぎ出し、カエルは産卵し始めます。

上手くいけば、「野うさぎ」に出くわすかもしれません。

知識として「ウサギは冬眠しない。」と知っていても、実際に「冬でも野山を駆ける野うさぎ」を見ると

「ああ、本当に冬でも生活しているのだな。」

という経験が身に付きます。

以前に、房総半島の山に入ったら5メートル位の距離で二匹の日本猿と鉢合わせた時がありました。

向こうも緊張している様でしたが、こちらも相当に緊張が走りました。目が合った瞬間にバッと彼らは去っていきました。

いい経験です。

野生の動物は安易に人間には近づきません。距離感が肝要です。

時に本当の野生個体を見に行くのが、大変な事もあります。

野生のセキセイインコは日本から果てしなく遠い所に居ます。

また、野生のヒョウモントカゲモドキは恐ろしく治安の悪い所に生息しているでしょう。

実際に見に行かなくとも、身近な動物の観察で経験を増す事は出来ると思います。

バードウオッチング(birder)や釣りが趣味の飼い主さんはエキゾチックアニマルの扱いが上手い傾向にある様に思えます。

直接使える飼育テクニックとは違いますが、野外の動物を見た経験はエキゾチックアニマルの観察にも役に立つと思います。

BEN犬猫エキゾの病院

院長 石川雅章